文化菓子

おいり

ところ変われば・・・・

少々季節がずれていますが「おいり」のお話しを。

おいりと言えば、干したご飯や玄米などを炒って水飴で固めた、因幡地方では伝統的なお菓子ですね。

鳥取県東部地域では昔からお雛祭りの時に食べられいる、文化に根付き大切に守られているお菓子です。

当然、全国でも雛祭りに食べられていると何の疑いもありませんでしたが・・・

ここの所、県外の方とお話をしていて、ふとしたきっかけで雛あられの話になり、この「おいり」は鳥取東部地域独自のお菓子だと知った次第です。

色に込められた願い

画像を加工してみました。

お雛様の前に美味しそうな「おいり」があります。

私にとっては何の疑念も違和感もない画像なのですが、他地方の方々には色の無い雛あられのようなモノには不思議な感覚があるとのことです。

お雛祭りに用いられる、あられにしても菱餅にしても、3色の彩りですね。

赤・緑・白

赤は血や命など生命のエネルギーを意味しています。 緑は木々の芽吹きをイメージしており自然の生命力やエネルギーを、白は雪の大地をイメージして大地のパワフルなエネルギーをそれぞれ表しています。

同じ「おいり」という名のお菓子が香川県など讃岐地方にもありますが、こちらはとてもカラフルで可愛らしいです。

香川の「おいり」は主に結婚式に用いられてようですね。

やはり、カラフルな色に何らかの願いが込められているとのことです。

もったいない精神から進化したお菓子

では、あられ系お菓子の中で、なぜ鳥取の「おいり」だけ独自な形態になっているのか紐解いてみます。

鳥取県は中国5県の中でも寒冷豪雪地区になっている冬がとても厳しい県です。

冬季は外に出られず家や集落で過ごす時間が長かった為か、様々な保存食の伝統があります。

そして、お米をとても大切にする文化があり、各家庭でご飯を残さず食べる躾が当たり前になされてきました。

その中で、残ったご飯を「もったいない!」と洗って炒って食べていた習慣から、その炒ったご飯に水飴などを絡めてお菓子に加工したことが「おいり」への道筋に繋がりました。

玄米や小豆、粟、トウモロコシなどを混ぜたり、ねぎ味噌や醤油味など、各家庭それぞれで独自の「おいり」を楽しんでいたようですね。

お雛祭りへの伝統にどのように繋がったのかは分かりませんでしたが

色に願いを込め神事的な繋がりからの歴史では無く、米を大切にする精神や家庭料理の延長から根付いた文化であることに、地域民としては大いに納得できます。

ぜひぜひ!今後も残していきたい文化菓子です。

器:田中ちあき フラワーパターン7寸皿 マグカップ

ポン菓子:深澤製菓

撮影場所:galleryshopSORA

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