いま！会えるアイドル！
ももクロさんのキャッチフレーズを引用させて頂きましたが、本文は、ももクロさんに関しての内容でありません。ごめんなさい。
劇場やライブ会場に行けば会えるアイドルも素敵でしょうが、アイドルによって行われる路上パフォーマンスの臨場感は別格ではないでしょうか。
今！まさに推しメンが歌い踊っている舞台が、いつも往来しているまちの中！そう考えるとワクワクしますよね。
そんなワクワクと同じような高揚感が沸き起こり
私は、ある絵画に一目でハートを撃ち抜かれ、屋台式のパン、ワインとパンケーキのミニチュアを一気に作り上げた経験があります。
マヌエル・ウッセル・デ・ギンバルダ 「セビリアのドーナツ売り」
アンダルシアの真っ青な空に浮かぶ白い雲 煉瓦と漆喰の白壁、石畳の街角
ドーナツをこねて揚げて売る女性たち
セビリアの街の日常を写実した風俗画ですが、彼女たちの美しさが私の心にガツンと何かを投じてきたのです。
連邦主義革命
この絵の作者である画家ギンバルダのWEB上で見られる情報が本当に少なくて驚いています。
世界の名画集に名を遺すほどのなのにどうしてでしょうか。
1873年のスペインにおける連邦主義革命に深く関わった人だということは文献にて見ることが出来ました。
連邦主義というのは主権の多くを中央政府から地方政府に委譲し、複数の邦の連合体としての国家を形成する事を目的とする政治思想を指します。
反対派だったのか肯定派だったのかは定かではありませんが、そのことが絡んでいて作品や経歴が封印されるような方向性のモノなら少し残念な気がします。
白い街並みにいる華やいだ服装の女性と、仄暗い路地への堺で、赤ちゃんを抱いて立っている移民風の女性のコントラストに何かの含みを感じますが
概ね、まちの女性の明るいパワーが伝わる愛のある絵画だと読み取れました。
いま会える街角
連邦主義の是非を問われたら難しくて答えようもありませんが
地方という広域なカテゴリーの中でも、小回りの利く小さな地域(まち）の存在が増えることには夢や希望が持てます。
まちのあの場所に行けばあの人に会える！
まちのあの場所に行けば美味しいモノが食べられる！
日々の暮らしのそんな安心感は大切なのかと考えました。
ですが、人というの「いつでも会える！」「いつでも食べれる！」安心感が蔓延するとおざなりにしてしまう可笑しな生き者。
路上パフォーマンスをしているアイドルも街角でドーナツを売っている女性も、行けば会えるし食べられるけど、その日のうちのいつかは必ずいなくなってしまうのです。
明日もいるかもしれないけど、とりあえず今日は、いま！だけなのです。
いま！会える！は、いつでも！会える！ではないのですね。
ギンバルダの絵にハートを撃ち抜かれたのは、微弱ではありますが、そんな刹那的魅力を感じたのかもしれません。
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